艤装品及び船用配管類の構造解析・流体解析技術
船舶には、多く艤装品が積載され、また船を動かすために血管とも言うべき多数の配管が設置されています。これらの製品について、不具合や事故があった場合の原因として強度不足や流れが伴う場合には乱流の影響等が考えられます。これらの原因解明には強度試験や流体試験が必要です。また、ISO対応の規格改正に伴う艤装品の設計変更や新しい艤装品の開発についても強度試験等が必要です。
そこで、多くの試験を行わずに計算機上で数値解析から事故原因等を推定できれば、費用と労力の省力化につながり、これらの解析技術は有効です。試験をまったく省くことはできませんが、大阪支所には、試験設備として強度試験や流体抵抗試験等の設備も整っています。


船用こし器の弾性解析結果 クローズドチョックの塑性解析結果


構造解析技術の概要
構造解析とは、力が加わった状態で対象物が構造上どのように変化するか、変位や応力を定量的に分析するものです。ANSYS構造解析ソフトを用いて解析を行っています。
解析モデルの主なものと今まで行った解析対象は、以下のとおりです。
@ 弾性解析:仕切弁、玉形弁、アングル弁、バタフライ弁、スイング弁、こし器の各強度解析
A 塑性解析:係留装置クローズドチョックの強度解析
B 熱応力解析:マグロ漁船の冷凍船倉伝熱解析、高温用玉形弁の変位解析
C 連成解析:玉形弁(流体−構造)の流体から受ける応力解析
ボラードの衝撃解析結果
まとめ
数値解析を行うには、艤装品等のモデリングが必要です。数値解析の一番のネックであるモデリングには非常に時間を要します。しかし、3D−CADのデータ(IGESファイル等)をそのまま解析ソフトに入力できることから省力化が図られ、構造解析等も楽にできるようになり、数値解析の活用の場が拡大したと考えています。

玉形弁のウオーターハンマーの解析結果 連続曲がり管の流れ状態(流速)
衝撃解析技術の概要
衝撃解析とは、衝突、爆発等の衝撃現象を解析するソフトです。LS−DYNA構造解析ソフトを用いて解析を行っています。
解析モデルの主なものと今まで行った解析対象は、以下のとおりです。
@ 衝撃解析:係留装置ボラード
流体解析技術の概要
流体解析とは、液体や気体が対象領域をどのように流れるか、速度や量を表して解析するものです。ANSYS FLUENT流体解析ソフトを用いて解析を行っています。
解析モデルの主なものと今まで行った解析対象は、以下のとおりです。
@ 定常解析
@ 単相流:玉形弁、アングル弁、こし器、曲がり管の各内部の流れ解析
伝熱解析:主機排熱利用の抵抗低減船の抵抗解析
A 非定常解析
@ 単相流:FRP船成形工場内のガス拡散
伝熱解析:フィンチューブ型熱交換器の放出熱量解析
A 混相流:複数の連続曲がり管の粒子(砂)流れ、FRP船成形時の樹脂流動、
玉形弁のウオーターハンマー、攪拌槽からの塗料溶出解析