IAEA(国際原子力機関)での活躍 of 海上技術安全研究所リクルートサイト
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  

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放射性物質輸送の技術的支援に従事

 

海洋リスク評価系システム安全技術研究グループ  主任研究員 近内亜紀子 

IAEA(国際原子力機関)での活躍

International Atomic Energy Agency

IAEAでの貢献


 

原子力発電所
 
 
海技研が行っている関連研究
 

日本では、原子力発電所で使用する核燃料等の輸送は、主に船で行われています。これは、原子力発電所が海沿いに立地されているため、合理的であるという地理的な条件の他に、一般公衆の被ばくの可能性を低減させるため、という理由もあります。
 
一方で、船員や作業者の放射線被ばくや環境汚染を防ぐためには、船や容器の合理的で安全な設計が必要です。海上技術安全研究所では、放射線計測・遮蔽に関する研究や放射性物質輸送中に万が一事故が起こった場合の環境影響評価に関する研究を行っており、国が行う放射性物質輸送に係る安全審査や緊急時対応について、技術的支援を行っています。
 
IAEA対応への貢献について

平成23年3月の福島第一原子力発電所事故後、国内の原子力規制体制が刷新されてからは、海技研は放射性物質輸送規則が策定されるIAEAの会議において中心的な役割を果たしています。放射性物質輸送には、原子力規制庁、国土交通省、海上保安庁等の規制当局の他、電力事業者、燃料加工会社、医薬品会社、運送会社等、多くの利害関係者が関与しています。海技研は、これら関係者の意見をとりまとめ技術的正当性を検討し、日本の意見が適切に反映されるように、IAEAの関連会議に出席し、国の対応を支援しています。

 

担当員のレポート


IAEA原子力安全セキュリティ局輸送安全ユニット

IAEA原子力安全セキュリティ局輸送安全
ユニットの同僚達と(近内は右から2番目)

  

 

私の大学時代の専攻は物理で、大学院では原子物理を専攻し、多価イオンの電子移行反応に関する研究に従事しました。入所後は、主に熱蛍光体を用いた二次元線量測定に関する研究に従事し、核四重極共鳴を用いた物質遠隔検知技術の研究で学位を取得しました。

平成22年4月から2年弱、国土交通省海事局検査測度課危険物輸送対策室に出向し、放射性物質の海上輸送に係る安全審査を担当しましたが、出向期間中に東日本大震災とそれに伴う福島第一原子力発電所事故が発生し、その対応も行いました。多くの船が外国の港で入港拒否にあい各社からの要望を受けて、港湾局と連携して貨物コンテナと船舶の出航前計測スキームを確立しましたが、入港拒否の根拠に海外から示された計測値の妥当性判断や合理的な方法を検討に、自分の専門性が活かされたと思います。その後、1年間国際原子力機関(IAEA)の輸送安全ユニットに赴任し、帰国後は継続して放射性物質輸送の国際規則に係る仕事をしています。

放射性物質などの危険物が安全かつ合理的に輸送されるためには、国際的な共通ルールが必要です。現代社会では、生活の様々な場面に危険物が使用されているため、輸送は不可欠であり、船の安全研究を行っている海技研の強みを活かして、危険物の安全な輸送のために貢献していきたいと考えています。