金属材料の疲労寿命評価に関する研究

 人間と同じように、金属材料も疲労します。金属が繰り返し受けるストレス(応力)が主たる原因です。人間の場合、1度のストレスには対処できても、それが幾度となく繰り返されるうちにすっかり疲弊してしまい、悪くすると病気になってしまうということがありますが、金属にも似たような現象が生じます。針金を一度曲げただけでは折れないが、くねくねと何度も曲げたりのばしたりしているうちに、ある時ポッキリと折れてしまう.....ごくごく日常的な経験ですが、これが金属疲労です。
 船舶には、波浪による力、積み荷による力、エンジンの振動による力等、様々な繰り返し荷重が作用します。また、海水(塩水)、重油など、金属疲労を助長する因子も数多く存在するため、船体の健全性を維持する上で、適切な疲労設計や的確な疲労寿命評価が不可欠な要素となります。そこで、種々の試験体を用いて、様々な条件下における疲労試験を行い、「疲れ果ててポッキリ折れてしまう」ようなことのない健全な船舶をつくり、その健全性を維持していくための研究を行っています。
 図1は、船体構造に多く見られる溶接継手部を対象に、どの位置に応力が集中して疲労き裂が発生しやすいかを有限要素法により計算し、結果を図示したものです。


図1 溶接継手部の応力集中

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