海上技術安全研究所パンフレット
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国際海事機関(IMO)において、船舶からの地球温暖化ガス(GHG)、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)等の規制強化や、新たな課題についても検討が行われています。このため、これらの船舶に起因する環境負荷の大幅な低減に資する革新的な技術開発とともに、環境への負荷を正しく評価したうえで社会合理性のある適切な規制の構築を目指し、研究開発を進めてまいります。2. 海洋環境の保全波風中の燃費計算(性能計算)wave height[m]fuel consumption[t/day]波浪中水槽試験・CFD計算ライフサイクルでの燃費変化(指標計算)yearfuel consumption[t/day]実海域実船性能評価に関する研究地球温暖化ガスの排出が少ない船舶の建造、運航を進めていくためには、船舶が実際に運航する波や風のある海域での船速、燃料消費量等の性能(実海域性能)を正確に評価することが必要になります。当所が中心となり海事クラスター共同研究「実海域実船性能評価プロジェクト(OCTARVIA Project)」に取り組み、実海域実船性能を正確に評価するための「ものさし」としてライフサイクル主機燃費指標を作成しました。このプロジェクトは、海運、造船、舶用工業(プロペラ・舵・塗料・主機ガバナーメーカー)、船級、気象コンサルタント、研究機関の我が国の海事産業分野の企業等25社が参加し、オープンイノベーションに取り組んだものです。開発したプログラムを利用し、実海域で真に性能の良い船舶の建造・運航に取り組んでいきます。性能・指標計算プログラム実船モニタリングデータ解析プログラム実船のモニタリング(データ解析)ship speed[knot]engine output[kW]ship speed[knot]10

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