無段変速機構を有する手動車いす

2004/7/12 平田宏一

本研究で開発を進めている手動車いすは,減速・増速できる無段変速機構を搭載しています。これにより,登り坂の走行や段差乗り越えを楽にし,さらに平坦な路面での操作者の負担を減らすことを目指しています。
車いすに変速機構を取り付け,路面や走行の状況によって車輪とハンドリムの回転比を変化させることで,車いす操作者の負担を軽減できると考えられます。
小型で軽量な変速機構は車輪の内部に配置できるため,従来の車いすと同様,折り畳みができるのが特徴です。
フリクションドライブ機構と呼ばれる無段変速機構は,球面形状を持つプーリ(回転体)と摩擦車で構成されています。下の図に示すように,摩擦車を回転させることで,減速・増速の操作ができます。
フリクションドライブ機構の動力伝達特性は,球面プーリと摩擦車の摩擦力に大きく影響を受けます。右写真の要素試験装置を使用して,摩擦車の押し付け荷重と伝達トルク,摩擦損失の関係を調べます。
* 特許出願中
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