模型スターリングエンジンに使うベアリング

ベアリングの構造

 ベアリングには様々な形式がありますが,模型スターリングエンジンでよく使われるのは,ラジアルボールベアリング(ラジアル玉軸受)と呼ばれる形式です。
 右図に示すように,ベアリングは内輪と外輪,複数のボール(玉)および保持器から構成されています。すなわち,内輪と外輪との間に数個のボールが配置され,さらに互いの玉が接触しないように保持器によって一定の間隔を保ちながら円滑な転がり運動を実現しています。
 模型スターリングエンジンは,出力が小さく,摩擦の影響が大きいので,ベアリングの取り扱いに細心の注意が必要です。

ベアリングの構造

ベアリングがはずれないように!

 ベアリングが軸方向にはずれないようにしなければいけません。ベアリングを板材に固定する方法として,板材に段付きの穴を作る方法と止め輪またはフランジなどの「つば」が付いた軸受を使用する方法があります。一般に,模型スターリングエンジンで使うような小さいベアリングでは,穴あけ加工の関係から止め輪またはフランジが付いた軸受が扱いやすいと言えます。
 原則として,ベアリング外径と同じ直径の貫通穴をあけてベアリングを使うことは好ましくないのですが,模型エンジンのコンロッドなどではベアリングの適切な固定が難しい場合があります。その場合,瞬間接着剤などでベアリングを固定しますが,ベアリングの内部に接着剤が入らないように気をつけなければなりません。

ベアリングの固定方法

回転体を内輪以外に接触させない!

 ベアリングは内輪と外輪とで構成されています。通常は外輪が他の部品に固定され,内輪と軸が回転します。軸に取り付けるクランクディスクやフライホイールなどは,常に内輪とだけ接触するようにします。回転部品が外輪と接触すると,軸受は適切に機能しません。

回転体との接触

[ Stirling Engine Dictionary ]