Ecoboy-SCM81のハーメティック化

 100W級スターリングエンジン「Ecoboy-SCM81」をハーメティック形式(発電機を圧力容器に内蔵する形式=シールの機械損失低減が可能)に改造しました。


Ecoboy-SCM81のハーメティック化

 発電機を圧力容器に内蔵することで,高圧の作動ガスと大気との間のシールを省略できるので,大幅な機械損失の低減が可能になります。Ecoboy-SCM81の場合,約20Wの機械損失が低減できると推測されました(20%の出力向上)。

Ecoboy-SCM81(2002)

組立図のCADファイルの表示(assem0829b.dwf)
組立図のCADファイルのダウンロード(assem0829b.dwg)


改造部品の試作

 このエンジンはクランクケースを加圧する形式であり,しかも,ピストン駆動機構はグリース封入式の軸受で支持されているため,クランクケースは潤滑機構を持たない形式です。そのため,発電機をクランクケースと連結した圧力容器に内蔵することは比較的簡単です。しかし,改造部品の試作にはかなりの時間がかかりました。


(1) 旋盤加工

(2) 穴あけ加工

(3) 完成部品

(4) 切りくず

(5) フライホイールの取り付け

(6) 発電機の取り付け

(7) 完成

(8) 実験中

ハーメティック形エンジンの性能
 右図は,発電機出力の測定結果の一例です。ハーメティック化をすることによって,大幅な出力向上に成功しました。詳細については,以下の講演論文をご覧ください。

講演論文のPDFファイル(sympo2002.pdf)

発電機出力の測定結果(1997,2002)

[ Stirling Engine Dictionary ]