私の船研印象記


フレデリック・ララルテ


1965年フランスのビアリッツ生まれ。ボルドー大学機械学科卒業。1994年ナント大学で流体力学(波浪の研究)の博士号取得。平成7年7月から平成8年12月まで、科学技術庁のフェローシップにより船舶技術研究所に滞在。 私の日本との出会いはナント大学在学中に日本において流体力学が精力的に研究されていることを知ったことが始まりでした。それから日本で職を得ようと様々なアプローチを試みました。フェローシップ採用選考から採用決定まで半年以上かかり、この間パリ近郊のエコル国立先端技術学校でキャビティの研究を行っていました。そして1995年5月初め、やっと船研の日夏さんから受け入れ準備が出来たとの報告を受け、早速、日本に来ました。私は推進性能部抵抗研究室に入り、児玉室長の下で微小気泡による抵抗低減に関する研究を行い、実験グループとCFDによる数値計算に携わることがで出来ました。実験グループでは平底船やコンテナ船を用い、微小気泡により船体を覆い抵抗低減実験を試みました。またCFDにより同じ船型、異なるサイズのコンテナ船で船底から吹き出した気泡の軌跡について考察を試みました。その結果、気泡はプロペラ面内には入らないことをチェックし、プロペラ推進性能に影響の無いことを確認しました。こうして私の国ではめったに見られない大型施設を使っての貴重な研究が出来、また研究以外でも多くのことを学び、特に日本人の仕事の仕方、例えば、グループの意思統一の図りかたはフランスよりかなり綿密かつ強力なもので、私にとって大変教訓となりました。個人的にはヨットクラブのメンバーとしてセーリングを楽しんだり、京都、宮島を訪れたりして、良い思い出となりました。