施設紹介シリーズ

氷海技術部 低温試験研究棟

低温試験研究棟は大型砕氷タンカーの技術開発、北極圏等のー60℃に及ぶ厳しい気象・海象条件下においても使用可能な砕氷設備と氷海救命設備等の研究開発促進、船用超伝導推進装備及び関連機器の適合化を図る基盤技術の確立を目標に昭和63年に完成しました。施設は長さ45m、幅15m、高さ6.8m、床面積675Mの鉄筋コンクリート造り平屋建てで低温室及び冷却施設、超低温実験室、実験準備室、工作室、燃料恒温恒湿処理室等からなっています。主要施設の概要は次のとおりです。
1.低温室
本低温室は「海上における人命安全のための国際条約」に適合する救命設備等の型式承認試験を考慮して、室内有効寸法は6×6×4.5mとなっています。室内温度は0℃−60℃の任意温度で±1℃以内に制御出来、且つ風速を4〜40m/sに可変調節が出来るようになっています。低温室本体は建屋とは独立して鉄筋コンクリートで造られています。断熱材には厚さ 200mm の多層硬質ウレタンボードを使用し、さらに床にはlton/uの荷重に耐えられるよう耐凍結融解コンクリートを打設しています。内装の仕上げはステンレスSUS304を用い、水密構造としています。また、凍結防止のため、床下はニ重構造として空隙を設け、強制通風により冷気の伝達を遮断しています。(写真1)
2.超低温実験室
超低温実験室は超低温液化ガスの高性能タンクの長期貯留試験及びこれに装備する機器の安全性、信頼性の評価を行うため、長期連続試験が可能なように放出ガス排気装置、熱衝撃試験装置(写真2)、熱収縮率特性試験装置、液化窒素加圧貯槽等が整備されています。

      
写真1: 低温室内より観測室を望む    写真2:熱衝撃試験装置(右上の
                          針は装置内温度を示す。)