私の船研印象記



李 鋼(Gang Li)


1995年中国科学院より工学博士号を授与。専門は材料科学と材料プロセシング。
北京科学技術大学より1998年12月来日、2年間STA Fellowとして、当所に滞在。(2000年12月帰国)


中国と日本は地理的には非常に近い国ですが、近代化と工業化した日本は一般の中国の人にとっては未だミステリアスな国です。
私も日本に滞在中に親切な日本人と話したり、色々な科学博物館や歴史や文化施設を訪れることによって、この数世紀の間に発展してきた美しく、豊かな国をより理解できるようになりました。
四方を海に囲まれている日本では、造船業の発展は特に重要であり、船舶技術研究所で行われている研究は、この分野における新たな技術開発を行うことにあります。
私のこの研究所における研究テーマは、プラズマ溶射法を用いた材料の表面加工技術の研究です。
研究は、大気中または減圧雰囲気下でのプラズマ溶射中の材料粒子の溶融・凝固現象を解明し、溶射プロセスパラメータを最適化することにより、各種部品の表面改質技術を向上させようとするものです。
さらに皮膜品質を高めるためには、溶射した皮膜表面をレーザーで再溶融させることも有効です。
こうした表面改質技術を向上させることによって船舶部品の製造コストの低減とともに、耐食性、耐酸化性の向上が図られますし、メンテナンスの期間も延ばすことができます。
研究グループの人達の協力により、一歩づつ研究を進めて結果を出し、新しい現象の解釈ができたときの喜びはまた格別ですし、加えて日頃、研究グループ内相互の協調性や、実験を注意深く進める態度には感銘を受けています。そうした研究の他に、花見、卓球、親睦会の旅行や各種パーティなどが日々の生活に花を添えてくれました。
最後になりましたが、私に当研究所での研究の機会を与えて下さいました前中部長、植松室長と、滞在中に親切にして戴いた材料加工部をはじめとした船舶技術研究所の皆様に、この場を借りて御礼申し上げたいと思います。


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