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プレスリリース

平成30年12月27日

国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所

避航操船支援システム評価のための公開実験を実施
-タブレット型避航操船支援装置「先進的な航行支援システム」で
衝突の危険を評価-

国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所(所長 宇都正太郎)は12月18日(火)、弊所、操船リスクシミュレータにおいて、株式会社商船三井、商船三井テクノトレード株式会社、国立大学法人東京海洋大学が共同で開発を進めてきた「先進的な航行支援システム」の評価試験を実施しました。この公開実験では、業界関係者、海運会社の運航技術担当者を中心に、30名の参加を得ました。また、実験においては、操船リスクシミュレータ上に再現した交通環境データを入力とし、実際にタブレット上の「先進的な航行支援システム」に支援情報を表示して操船を行い、その評価を行う過程を公開しました。

「先進的な航行支援システム」開発の背景
これまで、経験を積んだ当直者が目視とレーダ等の監視を通じ、航行上影響がある船舶を見つけ、衝突等の危険を判断、場合によっては避航操船を計画するなど、衝突を回避する作業を行ってきましたが、船員の不足と高齢化が進み熟練した船員の確保が困難となりつつあります。これに対応するため、船員育成の他、こうした熟練作業を適切に支援するシステムの構築が求められています。一方で、近年の情報通信技術の発展により、船舶自動識別システム(AIS)情報等の電子情報の船上での利用が進み、情報の収集・処理能力および情報の表現能力が発達し、安価で効果的な情報の提供が可能となってきました。

相手船による航行妨害ゾーン(OZT)をブリッジでデジタル表示、夜間も危険察知容易に
こうした状況下、共同プロジェクトでは、相手船による航行妨害ゾーン(OZT:Obstacle Zone by Target)を避航操船判断の指標としてカメラで撮影した景観画像に対応して表示し、衝突の危険を知らせるタブレット型航海支援装置「先進的な航行支援システム」の開発を行ってきました。
OZTを使用することにより、想定した進路を取った時、周囲を航行する船(相手船)と衝突する可能性があるかどうかを判断することができ、衝突の危険のある進路を相手船の予測航跡上の領域として示します。これにより、「どの方位に衝突の危険があり、衝突までの余裕がどのくらいあるか」を直感的に知ることができます。
実験前の概要説明では、同プロジェクトの概要と弊所でこれまで進めてきた基礎研究の経緯、共同研究開発の進捗等に触れ、シミュレータルームでは、OZTの表示画面や画像解析をはじめ、研究者らが参加者に、実験の結果等をわかりやすく説明を行いました。公開実験の終わりには、暗い海の中でOZTを用いた状況をシミュレーションし、夜間航行時の安全性向上を参加者に印象づけました。

解析結果の説明にあたる福戸特別研究主幹

解析結果の説明にあたる福戸特別研究主幹

船橋(ブリッジ)で実際にタブレットを使用し説明

船橋(ブリッジ)で実際にタブレットを使用し説明

デジタルビデオ撮影されタブレット上に表示されたOZTを確認

デジタルビデオ撮影されタブレット上に表示されたOZTを確認

船橋(ブリッジ)でいちはやく状況を確認可能に

船橋(ブリッジ)でいちはやく状況を確認可能に


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