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プレスリリース

令和2年10月30日

国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所

船舶で運送される有害液体物質の危険性評価を行う
GESAMP/EHS WGのメンバーに海技研職員が選出

 令和2年10月に、当研究所 環境・動力系 益田晶子グループ長が船舶で運送される有害液体物質の危険性評価を行うGESAMP/EHS WGの8名のメンバーのうちの1名に選出されました。このWGによる評価結果は、IMOにてMARPOL条約の下で有害液体物質の運送要件を規定したり、見直したりする際の基礎とされます。

【GESAMPとは】
 GESAMP とは1969年に国連が海洋環境保護のための第三者機関として設立した海洋環境保護の科学的事項に関する専門家合同グループ(Joint Group of Experts on the Scientific Aspects of Marine Environmental Protection)であり、個々の国や国際機関から独立した立場で、学際的・科学的な助言を行うため設立されたものです。IMO(国際海事機関)、FAO(国際連合食糧農業機関)、UNESCO-IOC(ユネスコ政府間海洋学委員会)、WMO(世界気象機関)等の国際機関が拠出する資金により運営されています。
 GESAMPのメンバーは世界各国より選出された科学者であり、検討するテーマに応じた複数のワーキンググループ(WG)が存在します。GESAMP/EHS WG(GESAMP Working Group on Evaluation of the Hazards of Harmful Substances Carried by Ships)は、1974年にGESAMPに初めて設立されたWGで、化学や生態毒性学の専門家8名で構成されており、名称のとおり船舶によって運送される有害液体物質の危険性についての評価等を行っています。

 【益田グループ長の選出】
 GESAMP/EHS WGから、当研究所環境・動力系環境分析研究グループの益田晶子グループ長をWGのメンバーに迎えますという通知が届きました。
 益田グループ長は、現時点で唯一の日本人メンバーとなります。

【GESAMP/EHS WGとMARPOL条約の関係】
 船舶で有害液体物質を運送する時には、IMOで制定されている、船舶による汚染防止のための国際条約(MARPOL条約)に従うことが必要です。
 具体的には、運送する物質の危険性に応じて定められた間隔以上船の外板から離して設置されたタンクに格納するといった要件が、MARPOL条約の下で義務化されている「危険化学薬品のばら積み運送のための船舶の構造及び設備に関する国際規則(IBC Code)」に規定されています。
 IMOにおいて、各国から、新たな物質の運送要件を決定したい又はこれまで定められていた物質の運送要件を見直したいと提案された場合には、必ず、GESAMP/EHS WGに対象物質の危険性評価が求められます。そして同WGの評価結果(GESAMP Hazard Profile)に基づき、IMOでIBCコードの改正が行われ、各物質の運送要件が決定されています。

 GESAMP/EHS WGに関して詳しい説明は以下URLをご参照ください。
 http://www.gesamp.org/work/groups/1