マイクロバブルPIV

    波浪中の船体周りの流場を調べるため、船舶試験水槽用にマイクロバブルと呼ばれる微小気泡を用いたPIV(粒子画像流速測定法:Particle Image Velocimetry)計測システムを開発しています。

    PIVには流れを可視化するためにトレーサ(流体の流れを追跡するために使われる物質。一般的にナイロンパウダーや銀コート中空ガラスビーズ等の微細な固体粒子が使用される)を使用します。 本システムでは、マイクロバブルをトレーサに使用するため、トレーサの回収が不要となり、水槽水を汚すことなく計測が可能です。



実海域再現水槽で使用した様子です。
模型船の下方から上方に向けてレーザーシート光を照射しています。



マイクロバブルPIVの計測方式です。


規則波中(波高5cm、周期2s)のマイクロバブルの流れを撮影した様子の一例とPIV解析結果です。


PIV解析で得られた速度の時系列を理論値と比較した結果です。



発表文献
  1. 大場 弘樹, 星野 邦弘, 辻本 勝: 船舶試験水槽におけるマイクロバブルをトレーサに用いたPIV計測法の開発-一様流及び規則波の計測-, 日本船舶海洋工学会講演会論文集, 第18号, pp.153-156, 2014.
  2. 大場 弘樹, 星野 邦弘, 黒田 麻利子, 辻本 勝: 船舶試験水槽におけるマイクロバブルをトレーサに用いたPIV計測法の開発--模型船周りの流場計測-, 日本船舶海洋工学会講演会論文集, 第20号, pp.275-278, 2015.
  3. H. Ohba, K. Hoshino, M. Tsujimoto, M. Kurod: Flow Visualization and analysis by PIV Measurement System using Micro-bubbles as Tracer in Ship Model Basin -Measurement in Still Water and Regular Waves, Proc. of PSFVIP2015, 2015.