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第2章 材料の切り出し

帯のこ盤



板材を切り出す

 板材を切り出すのには「帯のこ盤」を使う。図1に示す帯のこ盤は,幅8 mm程度の帯状の刃が一方向(上から下)に回っている。材料をその刃に押し付けて切断する。


図1 帯のこ盤

帯のこ盤を使用する際の注意事項

@削りしろ(3〜5 mm程度)を考えてけがく。一般に帯のこ盤で切り出した材料はフライス盤などを使って仕上げていく。刃幅以上の削りしろを考えて材料を切り出す。

A必要以上に刃を長くしない。刃の切断部分の高さを調整できるが,刃を長く出しすぎると材料が曲がりやすく,刃がゆがみやすい。

B材料が熱くなっても軍手を使用しない。軍手はギザギザの刃に巻き込まれやすいので,使用禁止である。

C切り出す材料を両手でしっかりと押さえる。

D若干の曲線を切ることもできるが,無理には曲げない。

E丸棒や不安定な形状の材料を切らない。材料が動いてしまい,危険である

F当然であるが,刃の進行方向に指を置かない。特に切り終わりのときには注意する。



板材を切り出す手順

 帯のこ盤を使うのはそれほど難しくない。材料をけがいて,帯のこ盤を動かして切るだけである(図2〜図5)。


図2 けがき
 けがき針や定規を使って,切断する箇所をけがく。それほど正確でなくてもよいが,材料の無駄使いがないように配置する。

図3 けがきを終えた板材
 削りしろを考えて,隣り合う部品は3 mmの間隔をあけている。


図4 切り出し
 両手でしっかりと押さえながら,2本のけがき線の真中を切断する。

図5 切り出した材料
 帯のこで切り出した材料は,このようにギザギザである。


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