第6章 その他の加工
配管
配管について
機械加工とはやや異なるが,気体や液体を扱う流体機械を作る場合,配管の知識や技術が重要になる。多くの規格化された配管部品があり,それを組み合わせれば10気圧(1.0 MPa)程度,あるいはそれ以上の圧力のシールも簡単である。このページでは,配管に使ういくつかの工具を紹介する。
パイプを切る
配管では銅パイプやステンレス鋼パイプを使うことが多い。パイプを切断する場合,図1に示すような配管用のパイプカッターを使うとよい。金のこなどでも切断することはできるが,パイプがつぶれてしまうことがある。

(a) パイプカッター
比較的細いパイプを切断するためのパイプカッターである。直径12 mm程度までの銅パイプであれば簡単に切断できる。
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(b) 銅パイプの切断
パイプカッターの刃を締め付けながら,パイプカッターを回す。これを繰り返すとパイプをきれいに切断できる。
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図1 パイプカッター
パイプを曲げる
パイプを曲げるときには,パイプベンダーという工具を使う。比較的柔らかい銅パイプなどでは手で曲げることもできるが,曲げた箇所がつぶれてしまうことがある。パイプベンダーは,銅パイプの直径に合わせて,いくつかの種類をそろえておかなければならない。
硬くなった銅パイプを曲げるには・・・
古い銅パイプは硬くなっていて,曲げづらいことがある。そのような場合は銅パイプをガスバーナで軽くあぶると柔らかくなる。
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図2 パイプベンダー
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パイプを曲げる手順

(1) 銅パイプをパイプベンダーに固定して,
目盛を見ながら曲げたい角度まで曲げる。
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(2) パイプベンダーを使って曲げたパイプは
きれいに仕上がる。
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図3 パイプを曲げる手順
パイプをつなぐ
パイプをつなぐ方法はいくつもあるが,ここでは最も基本的で,シール性も高い,フレアを紹介する。

(a) フレアリングツール
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(b) 銅パイプの固定
銅パイプをフレアリングツールに固定する。直径によって固定する位置が決まっている。
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(c) 完成したフレア
ハンドルを回して,銅パイプの先端を変形させ,ラッパ状(フレア)にする。
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(d) フレアリングジョイント
市販されているフレアリングジョイントなどに取り付ける。きちんと締め付ければ,10気圧程度までのシールは簡単である。
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図4 フレアリングツールによるパイプの継手
配管部品
冒頭で述べたように,規格化された多くの配管部品が市販されており,簡単に手に入れることができる。パイプとパイプをつなぐ部品やパイプとゴムホースをつなぐ部品など,種類は抱負である。これらの配管部品の特徴は,テーパーねじを利用しているものが多いことである。

(a) 鋼製配管部品の例
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(b) 黄銅製配管部品の例
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図5 配管部品
その他の配管工具
その他の配管工具を紹介する。図6に示すモンキーレンチをパイプレンチは配管作業の必需品である。また,機械加工においては,管用ねじのタップやダイスが必要になることがある。

図6 モンキーレンチとパイプレンチ
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図7 管用タップ
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