位相差可変機構

 下図はエンジンの出力制御を行うために開発した位相差可変機構です。4つの傘歯車を用いることにより,運転中にピストンの位相差を任意に変化させ,エンジンの回転数および出力を制御することができます。模型エンジンでの運転試験により,機能は確認されていますが,歯車の強度が問題になるため,高出力エンジンには適していないと考えられます。


位相差可変機構

 この機構は上図のように4つのかさ歯車と2本の出力軸,内輪,外輪から構成されています。かさ歯車Aは出力軸A,クランクA,さらにコンロッドAを介してピストンAにつながっています。かさ歯車Bは出力軸B,クランクB,さらにコンロッドBを介してピストンBにつながっています。ここでかさ歯車CとDが傘歯車AとBとにかみ合うように内輪に固定されています。すなわち,出力軸AとBとは互いに逆方向に回転します。この機構により,外輪に対して内輪を回すことで2つのピストンの位相差を任意に変化させることができます。

関連情報:模型スターリングエンジン「MSE-03」
 位相差可変機構を用いた模型スターリングエンジンです。