スコッチ・ヨーク機構の特徴
スコッチ・ヨーク機構は,出力軸に偏心して取り付けられたクランクピン軸受が長円形の溝の中を転がることにより,ヨークを往復動させる機構です。ピストンおよび出力軸に垂直な方向に直動軸受等のガイドを設けることによって,ピストンに作用するサイドスラストを打ち消すことができます。
スコッチ・ヨーク機構は,クロスヘッド機構や通常のクランク機構に比べて高さを短縮しやすく,また,各部にグリース封入式の軸受を用いることによって潤滑装置を簡単化できるため,比較的低出力の小型エンジンに適しています。しかし,ヨークの往復部質量の増大による機械損失の増加,クランクピンとヨーク部の接点の強度や耐摩耗性に問題があります。また,騒音と機械損失の低減のため,クランクピン軸受とヨーク部の間の隙間を適切に設定する必要もあります。
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スコッチ・ヨーク機構 |