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実験用魚ロボット「UPF-2001」

2002/2/4更新 平田宏一,河合秀祐




魚ロボットの高性能化・多機能化

 魚ロボットの高性能化・多機能化を目指します。高性能化とは,本当の魚のように上手に泳ぐことです。そのために,簡単な構造で,しかも尾ひれのしなやかな運動を実現できる特殊な機構を採用しました。また,多機能化とは,様々な用途で使うことができる魚ロボットを開発することです。そのために動力部や運動制御部などの各要素をユニット化することにしました。

ユニット化のメリット
(1) ユニットを交換することで,様々な用途に使える。
(2) 用途に応じた動力源や制御システムを選択できる。
(3) 各ユニットの設計や高性能化が容易になる。
(4) 各ユニットが小さいので水漏れを止めるのが容易である。
(5) 部品の製作が容易であり,大型魚ロボットの製作(手作り)が可能になる。

実験用魚ロボット「UPF-2001」の基本構造

 高性能・高機能を目指したユニット式魚ロボット「UPF-2001」は全長約1 mです。右図のように,直流モータと減速用歯車が内蔵されるパワーユニット,バッテリユニット,ラジコン受信機とアンプを内蔵したR/Cユニット,旋回運動と上下運動のための運動制御ユニット,特殊な機構を持つ尾部ユニットから構成されています。


主要構成ユニットの概要

パワーユニット
 右図は直流モータを使用したパワーユニットです。直流モータの回転運動は,6枚の歯車によって約1/40に減速されます。そして,スコッチヨーク機構によって往復運動に変換されます。往復運動を行うロッドのシールには市販の滑り軸受を使用しています。シールの前後に直動ガイドを取り付け,シールに無理な力がかからないようにしています。


駆動ユニット
 右図に示すような特殊な機構を用いることで,パワーユニットから取り出される1本の往復運動軸から,2つの関節の適切な運動を実現できます。この駆動ユニットの特徴は,関節1の隙間を持つ構造と関節1と2を連結するロッドです。


運動制御ユニット
 右図に示す運動制御ユニットには,2つのR/Cサーボモータが内蔵されています。1つは上下運動用のフィンを動かし,もう1つは旋回用のラダーを動かします。



実験用魚ロボット「UPF-2001」の遊泳速度

 右図はUPF-2001の遊泳速度を測定した結果です。尾部の振幅(片側)を10 degおよび15 degとした場合,胴体が水面上に20 mm程度露出している状態において,遊泳速度は周波数の上昇に伴ってほぼ直線上に増加しています。水中を遊泳している場合,最高速度は約0.97 m/sでした。これは,現在までに開発した魚ロボットよりかなり速い速度です。尾ひれの寸法や形状などを改良することによって,さらに高速化ができると考えています。




UPF-2001開発日誌(随時更新中)
パワーユニットの詳細
尾ひれの運動(準備中)
胴体形状と流体特性
尾ひれ形状について(準備中)
運動制御について(準備中)
UPF-2001のCAD図面
UPF-2001のムービー

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