講義ノート:もの作りのための機械設計工学
第3章 機械の強度と設計

3.3 機械加工を考えた設計



 機械設計においては,機械を設計することだけを目的とするのではなく,正しく機能する機械を完成させることを最終的な目的としなければならない(図1.2参照)。すなわち,設計者は,常に作りやすさを考え,適切な寸法精度を考える必要がある。以下,機械加工を考えた設計についてまとめる(図3.32)。

(1) 切削加工で部品を製作する場合,できる限り削る量が少なくなる形状とする(図2.23参照)。
(2) 旋盤加工やフライス加工で機械を製作する場合,丸棒(円)と板材(長方形)を基本とする。3次元的な曲面形状は適切でない。
(3) 寸法公差やはめあいの指定を必要最小限にする。
(4) 大量生産品を作る場合,それぞれの機械加工法や規模に適した設計を行う。
(5) 機械製品を製作する場合,加工時間の短縮や使用する材料の節約について考える。


図3.32 機械加工を考えた設計


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