講義ノート:もの作りのための機械設計工学
第7章 シール装置の設計技術

【問7.2】図7.35に示す水密ケースを設計する。Oリングのカタログ(図7.36)を参照し,フタの部品図を作図しなさい。



 この問は,平成14年度の期末試験として作成したものであり,カタログを読み取る技術を試した問題である。回答の主なポイントは以下の3つである。

(1) 問題の主旨を理解しているか?
 問題では「フタの部品図」を求めているのに,Oリングの図面や水密ケース全体の組立図を作図している学生がいた。問題をよく読まなかったのか,「部品図」を知らないのかはわからない。

(2) フタが適切な形状に描かれているか?
 適切な形状か,あるいは外形線や中心線が適切かを評価した。不要な外形線があったり,中心線がなかったり,あるいはOリング溝がない回答に対しては減点した。また,フタはバカ穴にする必要があるが(4.4.4項参照),ねじ(M3)にしている回答が多かった。

(3) Oリング溝の寸法は適切か?
 カタログからOリングを選択し,Oリング溝の寸法を記入することが本問題の主旨である。残念ながら,Oリング溝の寸法が記入されていない回答が目立った。また,カタログから寸法精度を読み取り,部品図に記入する必要があるが,適切に記入された回答はほとんどなかった。なお,シール面(Oリングが接触する面)に表面粗さ記号を記入している回答には高い評価点を与えている。

【回答例】


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