続:機械加工の基礎知識
NC旋盤/マシニングセンター
 NC旋盤
★手動運転
 まずはNC旋盤の動きに慣れるため,手動運転をしてみます。汎用旋盤を使ったことがあれば,NC旋盤の動きにとまどうことはありません。
●材料の固定
 チャックに材料を固定します。チャック開閉は足元のペダルで操作します。ここでは外径チャック(爪の内側に材料を固定する通常のチャック)とします。操作パネル右側のスイッチを「外径」の固定に合わせます。これが一致していないと,主軸が回転しません。
材料の固定
●工具の選択
 矢印ボタン(送り)を押して,工具台(ATC)を向かって右上の位置に移動します。X軸あるいはZ軸のリミットが働いている状態で「工具交換」のボタンを押して工具台(ATC)を回転させます。ここでは方刃バイト(工具番号03)を選びます。
工具の選択
●主軸の回転
 主軸の回転数レンジ(ギヤ)を選択し,主軸の回転数を設定します。この操作は手動運転モードではできません。次の手順で設定します。

@MDI運転モードとする。
A「ニュウリョク(F1)」を押す。
B例えば「M42S400」と入力する。(ここで,M42は高速レンジの選択(低速レンジはM41),S400は回転数(rpm)を表しています。)
C「書き込み/実行」を押します。
D「起動」を押します。
E手動入力モードに戻します。

 以上の設定を終われば,手動で主軸を回転させることができます。正転ボタンを押すと主軸が回転し,停止ボタンを押すと主軸が止まります。

操作画面
●バイトの送り
 パルスハンドルのX軸またはZ軸を設定し,ハンドルを回します。倍率の設定によって,1ノッチ当たりの移動量が変わります。
 回転している材料にバイトを当てれば,手動で材料を削ることができます。

パルスハンドルの操作
●手動運転モードに慣れる
 パルスハンドルの操作に慣れれば,NC旋盤の動きは汎用旋盤と変わりません。プログラムを作って自動運転をする前に,NC旋盤の動きやバイトの切れ味に十分慣れておく必要があります。
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