模型魚ロボット「PPF-03」

Updated on December 29, 1998 by Koichi Hirata




 模型魚ロボット「Pre-Prototype Fish Robot, PPF-03」(全長290mm,全重量380g)は,約1/50に減速した回転式モータ(ミニ四駆用)を使用して尾柄と尾ひれを90°の位相差で動かしています。モータや電池を防水容器(台所用品を流用)に入れてあるため,実際に水の中での動作確認ができます。

 左の写真は,PPF-03の外観です。PPF-03を試作した目的は
(1) 水中での推進を確認
(2) 魚ロボットの動力に回転式モータを使用した場合の問題点の検討
(3) 魚ロボットの旋回性能の確認 です。


 左の写真は,PPF-03を水中で動かしているところです。モータの減速が十分でなかったため,駆動トルクが不足していますが,尾柄と尾ひれを約4Hzで振動させることで,約0.2m/sの速度に達することを確認しました。


 左の写真は,PPF-03の機構部分です。減速された駆動軸に揺動カム機構を取り付けることで,尾柄と尾ひれとの動きに90°の位相差をつけています。試作当初は,ラジコンにより速度コントロール(周波数変化)および胸ひれの開閉運動をさせることができるようにしていましたが,現在ではR/C装置を取り外しています。



 下の図は揺動カム機構の概略です。減速された回転軸(駆動軸)には,揺動軸が中心軸に対して斜めに固定されています。その外側にはベアリングと斜盤が取り付けられています。斜盤は,スライダによって回転方向を押さえられているため,回転軸の回転運動に伴って擬似的な往復運動を行います。斜盤の外側に2つのロッドエンド(ピロボール)を90度の位置に取り付けると,2本のロッドは90度の位相差で往復運動を行います。


揺動カム機構の概略



PPF-03のビデオ

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