小型で低コストなスターリングエンジンを開発するため,ディスプレーサ形スターリングエンジン「Mini-Ecoboy」の研究を進めています。このエンジンには,小型で簡単な熱交換器や高回転化のためのロンビック機構などが使われています。作動ガスには0.8 MPaに加圧したヘリウムを使用し,目標の出力は50 W/4000 rpmです。以下,このエンジンの構造やエンジン性能について紹介します。

 Mini-Ecoboyの設計コンセプトは次の通りです。
(1) 小型・小出力スターリングエンジンのベースモデルを開発する。
(2) 簡単な構造でありながら,高性能スターリングエンジンと同等の性能を得る。
(3) 低コストエンジンの開発のため,自らの機械加工で製作する。


基本構造
Mini-Ecoboyは,小型化・低コスト化を目指したディスプレーサ形エンジンです。
小型熱交換器
従来の実用エンジンよりも,かなり簡単に製作できる熱交換器を採用しています。
ピストン駆動機構
エンジンの高回転化を目指して,バランス性に優れたロンビック機構を採用しています。
シール機構
採用したピストンリングやロッドシールを紹介します。
ハーメティック発電機
高出力化のために,クランクケース内に発電機を配置する構造としました。
エンジン性能
まだ十分な性能ではありませんが,現状での実験結果の一部を紹介します。
組立図・部品図
Mini-EcoboyのCADデータを提供します。


[ Stirling Engine Dictionary ]
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