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お知らせ

平成30年12月12日

Team KUROSHIO ギリシャで決勝ラウンド出場へ
「AUV-NEXT」とともに超広域高速マッピングで深海4000mに挑む!

国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所海上技術安全研究所(所長 宇都正太郎)海洋先端技術系の稲葉祥悟研究員がメンバーとして所属する、日本発の海底探査チーム「Team KUROSHIO」は、11月23日、横浜ランドマークプラザのドックヤードガーデンにて、今月ギリシャで開催される、国際的な深海探査コンペティション「 Shell Ocean Discovery XPRIZE 」の決勝ラウンド出場に向けた壮行会を開催しました。同チームは、海底探査に携わる 日本の産官学8機関から構成され、それぞれの専門分野から選抜されたメンバーが今月ギリシャで開催される決勝ラウンドに挑みます。当日はメディアや一般市民など、多くの方々に参加いただき、実際にコンペに使用される無人ロホ゛ット(潜水艇)の1/1 模型 (全長5.6m x 胴径1m x 幅1.8m x 高さ1.7m) 「AUV-NEXT」をバックに、チームメンバーや関係企業スポンサー等がプロジェクトをPR、最終ラウンドへの意気込みを語りました。

主力の「AUV-NEXT」 が会場にお目見え!データのノイズ処理性能が格段に向上
今回の決勝ラウンドにおける最大の課題は、限られた時間の中で、より広範囲・高精度の海底マッピングの成果を競うものです。潜航中、いかに機器の質を確保できるか、も審査対象となっています。今回のラウンドで使用されるAUV2機のうち今回のイベントに持ち込まれた「AUV-NEXT」機(模型)は、動力源にリチウムイオン電池を使用したもので、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が「次世代海洋資源調査技術研究開発プロジェクト」の一環として、重量2300kg, 最大潜航深度は4000mまで可能となるなどハイスペック機体として今年に入り製作されました。もう1機のAUVは東京大学生産技術研究所が改修を行った「AE-Z」機で、やや小ぶりの重量で550kgですが、「AUV-NEXT」同様に最大4000mまで潜航可能であり、リチウムイオン電池を動力源としています。両機においては、探査上取得した、データのノイズ処理を的確におこなえるよう、技術開発に工夫が見られているところがポイントとなっており、いかに高度なデータの品質を確保できるのかも課題となっています。

参加者からメンバーへ AUVに応援メッセージの寄せ書き
海技研はAUVの供用や改造、作業場の提供の分野で主な役割を担っており、稲葉研究員は、海技研での自身の研究紹介にあわせて「海技研は船の構造や実際航海する上での造りについて研究するところ。 今回決勝にいどむ実機AUVの開発の研究をしている。この研究を最大限に活かしたい。」とコメントし、自身もAUV-NEXTに「勝つぞ!」と、ペンを取りました。同機にはスポンサーロゴなどのステッカーも貼られ、当日応援に駆けつけた、一般の参加者からも多くの応援メッセージを寄せ書きしていただきました。出帆式の後には、来年3月に上映開始される映画の紹介、また同チームが最終ラウンドに至るまでの3年間の軌跡が ト゛ックヤート゛の床面に貼り込みされて紹介されるなど、 工夫が凝らされていました。

*Shell Ocean Discovery XPRIZE について
当コンペは、米国の「XPIZE財団」が主催する海中ロボットを活用した海底探査技術を競う国際コンペティションである“Shell Ocean Discovery XPRIZE”の「Round2 実海域競技」の決勝進出を受けて実施されたもので、Team KUROSHIOは現在、アジア唯一の決勝進出チームであるとともに、年末にかけて世界8チームとともに、24時間以内に水深4,000m、最低250?以上のマッピングという難関に挑戦する予定です。優勝チームには400万ドル、賞金総額では700万ドル(日本円で約8億円)の報奨金がXPRIZE財団より支払われることになります。

スポンサー企業「シチズン」の時計を手に、チーム一同でガッツポーツ!

スポンサー企業「シチズン」の時計を手に、チーム一同でガッツポーツ!

参加したチームメンバー全員が、それぞれ決勝ラウンドへの意気込みを伝えました。 

参加したチームメンバー全員が、それぞれ決勝ラウンドへの意気込みを伝えました。 

会場には多数のメディア・一般参加者、スポンサー企業が集結しました。

会場には多数のメディア・一般参加者、スポンサー企業が集結しました。

「勝つぞ!」と願いをこめてAUV-NEXTにメッセージを書き込む稲葉研究員

「勝つぞ!」と願いをこめてAUV-NEXTにメッセージを書き込む稲葉研究員

当日は、来春公開の映画のPRも

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