海上技術安全研究所 所長 峰本 健正
海上技術安全研究所は、1916年(大正5年)に発足した逓信省管船局船用品検査所をルーツとして、逓信省船舶試験所、運輸省船舶技術研究所等を経て、2001年(平成13年)に独立行政法人に移行し、我が国の政策や海事産業に係わる技術的課題の解決に貢献してまいりました。2016年(平成28年)には、港湾空港技術研究所及び電子航法研究所と統合し、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所(うみそら研)として、分野横断的研究及び統合によるシナジー効果の創出についても取り組んでおります。
一方、我が国の海事産業をめぐる情勢は刻一刻と変化し、造船業におけるデジタルトランスフォーメーションの導入や船舶からの温室効果ガス(GHG)削減、洋上風力発電の普及、そして船舶の自動運航といった、挑戦的な課題が提唱されています。海上技術安全研究所は、我が国の政策や海事産業の競争力を技術面から支えるという基本的な使命のもと、最先端研究への挑戦という目標を掲げ、海事産業のイノベーションの起点となることを目指しています。今後も、これまでの研究で培ってきた研究実績と世界トップレベルの研究施設を活用し、全所員が一丸となって取り組んでまいります。
皆様におかれましては、より一層のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
2023年4月