お知らせ
海事三学会合同表彰式開催「シップ・オブ・ザ・イヤー2018」選考で、海技研の「NMRI航行型AUV4号機」が海洋構造物・海洋機器部門賞受賞
鉱物資源開発の産業利用の実現への貢献が評価
今回の「NMRI航行型AUV4号機」受賞にあたり、今回の選考の経緯を説明した池田良穂選考委員会委員長(船舶海洋工学会所属)は、「巨大領海とEEZ (排他的経済水域)を持つ日本の海底地形の観測は急務である中、時代のニーズに合った技術開発が評価された」とコメント。あらゆる環境条件の制約を克服し、より効率的で高度な任務に当たれるなどの同機の優位性が評価されました。「NMRI航行型AUV4号機」は、弊所の航行型AUVの主力機で、内閣府から委託された、研究・開発プロジェクト「SIP次世代海洋資源調査技術」のもとで開発されたものです。今後は領海内に潜む海底熱水鉱床やメタンハイドレートなどの鉱物資源開発の産業利用の実現に向け、自ら考え行動する水中ロボット、AUV ( 自律型無人探査機)の開発は喫緊の課題とも言えます。
苦難乗り越え至った受賞 皆に感謝(金氏)
「シップ・オブ・ザ・イヤー2018」の表彰式に続いて行われた受賞祝賀会では、大坪新一郎海事局長から、受賞者それぞれに祝辞をいただきました。大坪海事局長は冒頭、自身が当プロジェクトに思い入れがあったことに触れ、「AUV4号機の(船主である)海技研は、今回深海マッピングの国際コンペティションで準優勝したTeam KUROSHIOの主力メンバー。当分野を将来的に伸ばしていけたらと考えている」とコメント。また弊所の受賞を代表し、金系付上席研究員は「国の研究開発プロジェクトである『海のジパング計画』の下で開発が始まったが、その過程は決して順調なものではなかった。研究所全体のチームワークで数々の困難を乗り越えて受賞に至った」と言及、「共同開発者の海洋工学研究所やアドバイスを頂いた出身大学の教授にも感謝の辞を述べたい」とコメントしました。