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お知らせ

令和2年5月14日

海技研研究職員が日本原子力学会から学会賞・貢献賞を受賞

令和2年3月16日~18日に、当所環境・動力系の浅見上席研究員(委員会幹事)、海洋リスク評価系の大西グループ長、平尾上席研究員、鎌田主任研究員が日本原子力学会から学会賞・貢献賞を受賞しました(受賞は委員会名義)。
※3月16日~3月18日開催の原子力学会春の年会は中止となりました。

学会賞・貢献賞
「遮蔽ハンドブック」研究専門委員会および「遮蔽計算の応用技術」研究専門委員会は、放射線遮蔽工学の体系化と知識の普及に関して、長年の功績が評価されました。この委員会には、海技研研究職員の浅見上席研究員(委員会幹事)、大西グループ長、平尾上席研究員、鎌田主任研究員が構成委員として貢献してきました。

<活動状況>
放射線遮蔽に関する知識・知見は放射線利用とともに進展し,関係者は都度最新の知識をもって対応して来たものの,急速に拡大かつ高度化する放射線利用は対応する放射線遮蔽の対象の拡大および遮蔽設計法の高度化を要求する。今般,最新の知見・知識を取り入れて放射線遮蔽工学を集大成するにとどまらず,多様な形態の放射線利用に従事する者に供するため,放射線遮蔽設計の基礎から加速器を含む原子力関係施設の複雑な遮蔽の設計にまで及ぶ知見を体系的に整えた。
この活動の成果として,日本原子力学会「遮蔽ハンドブック」研究専門委員会(2012年4月〜2016年3月)と「遮蔽計算の応用技術」研究専門委員会(2016年4月〜2020年3月)は,「放射線遮蔽ハンドブック―基礎編―」を2015年3月に出版し,「同―応用編―」を2020年3月に出版した。これらは1988年刊行の「ガンマ線遮蔽設計ハンドブック」と1993年刊行の「中性子遮蔽設計ハンドブック」を,最新の知見に基づいて大幅に改訂したものとなっている。
上記2冊の執筆は多くの若手を起用して行われた。これは放射線遮蔽工学が必要不可欠の技術であるにもかかわらず,大学においてこれを研究対象にしている研究室はほぼ見あたらない状況の中で,人材育成と技術伝承にも大きく貢献している。 (原子力学会誌5月号より抜粋)