独立行政法人海上技術安全研究所(理事長 茂里一紘)は、海洋構造物等の設計技術の高度化を図るため、流れの中に係留された浮体に生じる渦励起動揺(VIM:Vortex Induced Motion)の発生・抑制のメカニズム解明に取り組んでいます。
VIMは、浮体式石油生産システムや風力発電施設の設計・安全性評価において重要な要素で、特に、浮体の動揺によって係留索と浮体構造の間に力が繰り返し作用することから、疲労強度の面で重要となります。
海上技術安全研究所では、国土交通省からの受託研究「浮体式洋上風力発電施設の安全性に関する研究開発」の一環で、洋上風力発電施設のVIM特性把握の実験を行ない、VIMに関するレイノルズ数の影響や、波と流れの複合環境条件の影響を評価しています。
この度、セミサブ型のマルチコラム浮体模型を対象に潮流中での浮体の変動振幅や係留力等を計測する水槽実験を公開します。