温室効果ガス(GHG)に関する国際的な環境規制の強化を受けて、当研究所の流体部門ではこの規制に対応した技術開発に取り組んできました。本講演では、当研究所で開発された各種の省エネデバイスや船舶の性能を評価できるツールを紹介し、GHG排出規制への対応について説明します。
11:20~11:50
「排ガス環境規制の強化とその対応」環境・動力系長 春海一佳
船舶からの排ガスに対する環境規制は強化され続けています。国際海事機関(IMO)の3次規制が終着駅とは言い切れず、今後は規制値がさらに強化される可能性もあります。現状の規制を概観すると共に、燃料油硫黄分やブラックカーボン等に対して、技術的にどう対応するかを概説するとともにその問題点も示します。
12:05~12:35 「浮体施設での再生可能エネルギー利用の安全性評価に関する最近の話題」
洋上再生エネルギー開発系長 井上俊司
我が国では浮体式洋上風力発電の実証事業が進捗中であり、また、波力、海流等の海洋エネルギー利用に関する実証フィールド設置も考えられています。発電コストの低減、環境との調和と共に、最重要課題の一つである安全性確保に関する考え方や技術について、最近の話題を紹介します。特に、我が国の大水深海域に適した浮体式施設についての安全性にスポットを当てます。