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261<>2015/12/01<>最低推進出力ガイドラインの改正に対応した「VESTA V3.3」をリリース<>
最低推進出力ガイドラインの改正に対応した
「VESTA V3.3」をリリース


 国立研究開発法人海上技術安全研究所(理事長 茂里一紘)は、EEDI規制に係る最低推進出力ガイドラインが改正されたことをうけ、プログラム「VESTA」の最低推進出力判定機能を改正に対応させ、11月30日に「VESTA V3.3」をリリースしました。あわせて、「VESTA V3.3」は一般財団法人日本海事協会(会長 上田德)から、改正された最低推進出力ガイドラインに対応しているとして、当該機能のプログラム認証を取得しました。
 今後、新造船でEEDI規制に係る最低推進出力の適合性を判定する場合や、規則に適合する設計を検討する際の負担軽減につながると期待されます。

 外航海運から排出されるGHG(温室効果ガス)の削減のため、国際海事機関(IMO)にて、海洋汚染防止(MARPOL)条約の一部改正としてEEDI(新造船に対するエネルギー効率設計指標)規制が2013年1月に発効しました。この規制に関連し、IMOにて、船舶が最低限備えるべき推進出力に関するガイドラインが作成されています。
 この最低推進出力ガイドラインは、載貨重量(DWT)から簡易に合否が判定できるレベル1と、数値計算により合否を判定するレベル2で構成されますが、今回はレベル1の内容が改正になりました。本年11月16日以降の建造契約船から新たな規制が適用されました。このため、「VESTA」は日本海事協会から改正された規則に対応していると当該機能に関する認証を本年11月16日付で取得しました。
 プログラム「VESTA」により、レベル1と同時にレベル2の規則適合性の判定を行うことが可能です。

 これまでに、プログラム「VESTA」は、一般財団法人日本船舶技術研究協会(会長 松田章)の支援を受けて最低推進出力判定の機能を追加し、当該機能に関する認証を日本海事協会から平成26年3月20日付で、国内で初めて取得しています。

今回取得したプログラム鑑定書