269<>2016/02/01<>EEDIの実海域係数の認証取得-実運航を考慮したGHG削減を促進-<>
EEDIの実海域係数の認証取得
-実運航を考慮したGHG削減を促進-
北日本造船株式会社(代表取締役社長 東徹、青森県八戸市)は国立研究開発法人海上技術安全研究所(理事長 茂里一紘、東京都三鷹市)と共同して船舶の燃費性能指標「EEDI(エネルギー効率設計指標)」に実海域の海象を考慮したEEDIweatherについて、一般財団法人日本海事協会(会長 上田德、東京都千代田区)から認証を取得しました。実海域の海象も設計指標に取り入れて開発された船舶は、外航海運での温室効果ガス(GHG)を削減する効果があると期待されています。
外航海運から排出されるGHG(温室効果ガス)の削減のため、国際海事機関(IMO)にて、海洋汚染防止(MARPOL)条約の一部改正としてEEDI(エネルギー効率設計指標)規制が2013年1月に発効しました。EEDIは波や風のない穏やかな状態での指標ですが、実運航時、船は波や風の影響を受け、速力は低下し燃費も悪くなります。この影響を評価するため、代表的な波・風状態での速力低下係数 (fw)とそれを取り入れたEEDIweatherの記載が可能です。北日本造船は海技研と共同で38型(載貨重量3万8,200トン)のケミカルタンカー船型で波浪中水槽試験を行い、fwの値を算定し、1月26日、日本海事協会からEEDIweather の認証を取得しました。北日本造船のEEDIweather認証の取得は、昨年、世界で初めて認証取得した19型ケミカルタンカー、35型ケミカルタンカーに続き、3隻目になります。今後とも実運航時のGHG削減に取り組んで参ります。
EEDIweather認証のための波浪中水槽試験の様子(38型ケミカルタンカー模型)