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270<>2016/02/01<>金湖上席研究員が、西部造船会機能システム部会で出前講座<>
金湖上席研究員が、西部造船会機能システム部会で出前講座


 当研究所の金湖富士夫・海洋リスク評価系上席研究員は1月28日、九州大学にて開催された第207回西部造船会機能システム部会で出前講座を行いました。

 金湖上席研究員は、同部会において「船舶におけるリスク評価について- IMOにおけるリスク評価の導入・進展とリスクベース設計 -」という主題で、リスク評価概論を含め、これまで同上席研究員が行ってきたFSA(Formal Safety Assessment)およびリスクベース設計に関連した研究に関して、質疑応答を含めて90分の講演を行いました。

 同部会は、戦前より活動しているとのことで、現在は九州大学の篠田岳思教授が主査を担当し、西部地方(九州、四国、中国地方)にある造船所の設計担当の職員の方が主なメンバーで、西部地区の大学の先生方もメンバーとして参加しています。この講演に対して、事故時には死者だけでなく怪我人も出ると思うが、FSAではどのように評価しているのかなどの突っ込んだ質問や、リスクベース設計で一船を設計し、同型船はそれに倣った設計をすれば効果的であると思うなどのかなり積極的なコメントがありました。設計実務を担当している造船所の方にとってはリスク評価やリスクベース設計は関心外の事柄だったのが、この講演によりそれらに対しての興味が高まったようです。

 なお、金湖上席研究員はシステム部会での講演の前に大学院の学生にも講演を行い、活発な討論を行いました。大学院の学生もリスク評価に強い興味を持つようになったようです。