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273<>2016/02/16<>模型船による実船実海域性能の直接評価実験を公開<>
模型船による実船実海域性能の直接評価実験を公開


 国立研究開発法人海上技術安全研究所(海技研、理事長:茂里一紘)は3月10日(木)に、実海域再現水槽で「風荷重模擬装置と補助推力装置を備えた模型船による実船の実海域性能評価」の実験を公開します。

 今回の実験の新しいところは、風荷重模擬装置と補助推力装置、新制御手法によって実海域を模擬した環境下での実船相似の船の動きを模型船で実現することです。この補助推力装置は、日本船舶海洋工学会でも評価を受け論文賞を受賞したものです。

 模型船は縮尺1/110のタンカー模型で、実船と同じように針路を決めて自動操舵で走ります。実際の海の環境を再現するために、水槽全周に備えた造波機で多方向から来る実際の海の波を再現するとともに、模型船の速度や方位によって変化する風の影響を風荷重模擬装置で正しく再現します。模型船を自動追尾する大きな台車上で模型船の位置・速度・方位・縦揺れ・横揺れなどを計測します。模型船は実際の船よりはるかに小さいですが補助推力装置*1を使った新しい制御手法*2によって実船相似の動きをします。このような模型実験で実船の性能を直接評価します。

(参考)
*1:模型船の(見掛けの)抵抗を自由に操る-補助推力装置の開発

https://www.nmri.go.jp/study/research_organization/fluid_performance/group2_2/dfat/index.html


*2:模型船の運動を実船と相似にする-舵効き船速修正-

https://www.nmri.go.jp/study/research_organization/fluid_performance/group2_2/rsc/index.html



                  記

実験名:「風荷重模擬装置と補助推力装置を備えた模型船による実船の実海域性能評価」
日 時:平成28年3月10日(木) 14:00~15:30(受付は13:30から)
場 所:海上技術安全研究所 東京都三鷹市新川6-38-1
    本館1階会議室で説明した後、実海域再現水槽へ移動し公開実験を実施します。

   ※ お申し込みは終了致しました ※

補助推力装置を用いた波浪中自由航走模型実験