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294<>2016/05/23<>ボンダレンコ/福田研究員がJIMEから論文賞受賞<>
ボンダレンコ/福田研究員がJIMEから論文賞受賞


 当所環境・動力系のボンダレンコ(Oleksiy Bondarenko)研究員、福田哲吾研究員は、東京海洋大学との共同研究で、日本マリンエンジニアリング学会(JIME)から論文賞を受賞しました。電気推進船の新しい制御概念を確立するとともに、シミュレーション計算で実現の可能性と問題点を検証した研究が評価されました。

<受賞論文>
講演論文名:Novel Concept of Inverter-less Electric Drive for Ship Propulsion System
著者:海上技術安全研究所 Oleksiy Bondarenko、 福田哲吾
東京海洋大学 伊藤雅則、Feifei Zhang

研究内容:
 電気推進船において、プロペラ駆動モーターの回転数制御を高価なインバータを使わずに制御する新しい制御概念を確立し、シミュレーション計算により実現の可能性と問題点を検証した。
 シミュレーション計算は実船(749総トン)をモデルに、ディーゼル機関、同期発電機、誘導モーターを選び、同期発電機と誘導モーターを、インバータを使わずに直結することにより、プロペラ回転数はあたかもディーゼル機関直結のように制御される。
 ここで問題は同期発電機の電圧の制御で、エンジンの始動、船の入出港のマニューバリング、増速、減速を考慮して、エンジンや電動機の信頼性が確保できるようにソフト制御を新しく導入した。
 全速からのクラッシュアスターンの時で、誘導モーターがいわゆるプラギングブレーキの状態となり、船のブレーキエネルギーがモーターの熱エネルギーに変換され、モーターが焼けないかを性能評価する必要がある。


写真左から
伊藤雅則 東京海洋大学
賞雅寛而・日本マリンエンジニアリング学会会長
Oleksiy Bondarenko
福田哲吾