NMRIニュース バックナンバー

NMRI NEWS

302<>2016/06/02<>山田副センター長/戸澤研究特命主管海洋工学会賞受賞<>
山田副センター長/戸澤研究特命主管海洋工学会賞受賞
「船体用高延性鋼の開発と実船適用」


 当所、山田副センター長(海難事故解析センター/構造安全評価系上席研究員)及び企画部の戸澤研究特命主管は、今治造船株式会社、新日鉄住金株式会社及び日本海事協会担当者と共に、「被衝突安全性に優れた船体用高延性鋼の開発と実船適用」を評価され、日本船舶海洋工学会賞(開発・発明)を共同受賞しました。5月26日、福岡県にて開催された日本船舶海洋工学会2016年総会にて、賞状と賞牌(メダル)の授与式が行われました。

 本賞は、造船、造機、海洋工学その他一般海事に関する優秀な著書・調査および実用的価値のある新技術の開発・発明・考案等で公表されたものに対して表彰するもので、今回は、実用的価値のある新技術の開発・発明・考案ということで表彰されました。

 本受賞は、新日鐵住金株式会社が開発した高延性造船用鋼板(「NSafeR-Hull」)を採用して安全性を高めた船舶について、一般財団法人日本海事協会殿の「業界要望による共同研究」スキームのもと、日本海事協会、今治造船、新日鐵住金、及び当所で進めてきた研究の成果が高く評価されたものです。従来の施工性を維持しながら、高い延び性を持つことで、船舶の衝突安全性を高めることができる新しい鋼板です。当所では、最先端の大規模シミュレーション技術を用いて、当該材料の適用効果を検証しました。本材料については、今治造船が「NSafeR-Hull」を採用した船舶の建造実績を重ねております。今回の受賞は、新材料開発・効果検証・実船適用までがトータルに評価されて受賞対象となったものです。


写真
左:山田海難事故解析センター副センター長、右:戸澤研究特命主管
賞状