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319<>2016/10/13<>複数AUVと洋上中継器の実海域連接試験の成功<>
複数AUVと洋上中継器の実海域連接試験の成功

 海上技術安全研究所(大谷雅実所長)は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代海洋資源調査技術(海のジパング計画)」の「AUV複数運用手法等の研究開発(高効率小型システム)」において開発した、航行型AUV 1号機(SIPAUV #1)、2号機(SIPAUV #2)と洋上中継器による実海域での連接試験を駿河湾で実施しました。

 SIPAUV #1、SIPAUV #2は、深度50m程度を設定された速度でウェイポイント通りに動き、洋上中継器はそれを順番に追って水上を動くことで、AUVと洋上中継器の連接の成功が確認されました。また、SIPAUV #1は、サブボトムプロファイラ(SBP)により、海底面下の地層を、SIPAUV #2は、マルチビームソナー(MBES)により、海底地形を計測しました。

 複数機のAUVと洋上中継器の連接は世界でも例がなく、AUV 2機の同時調査に加え、洋上中継器の活用により、調査船が別観測ができることを考慮すると、Ship Timeの有効活用に貢献されるとともに、調査効率が2倍以上に高まることが想定されます。

 今後、AUVの機数を増やし、同時展開することにより、さらなる調査速度の加速化を図る予定であり、今回の試験の成功が、日本のAUV産業の発展に寄与することが期待されます。