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383<>2017/09/11<>ボーキサイトの液状化に関する国際ワークショップを開催<>
ボーキサイトの液状化に関する国際ワークショップを開催

 海上技術安全研究所はロンドンの国際海事機関(IMO)本部において、貨物運送(CCC)小委員会第4回会合(CCC 4)開催直前の9月8日金曜日に、ボーキサイトの液状化に関する国際ワークショップを開催しました。

 2015年1月、ボーキサイトのばら積み運送中に、貨物の性状に起因すると考えられる事故が発生しました。そのためCCC小委員会は、国際海上固体ばら積み貨物規則(IMSBCコード)のうち、ボーキサイトに係る要件を見直すことに合意し、通信グループ(CG)を設置して検討してきました。その際、当所太田国際連携センター長は、このCGのコーディネータを務めました。

 一方、オーストラリア、ブラジル、マレーシア等のボーキサイトの輸出事業者は、国際共同研究を実施して、ボーキサイトの液状化に係る研究を進めました。そして、液状化する恐れのある貨物の区分方法、安全運送の要件、運送許容水分値の新試験法ついて研究を進め、報告書をCCC 4に提出しました。この報告書案は、上述のCGにも提出され、CGは、国際共同研究の成果を踏まえて、IMSBCコードの改正案を作成しました。

 当所は、CCC 4における技術的審議に資するため、国際共同研究及び通信グループの結果に関する理解を目的として、CCC 4の直前の金曜日にIMOにおいて国際ワークショップを開催しました。

 オーストラリア海事安全庁のSchultz Altmann氏の進行の下、太田センター長の開会の辞に引き続き、国際共同研究の結果についてオーストラリア、ブラジル、英国、カナダ、オランダの方々による8件の発表があり、太田センター長によるCGの報告の後、パネルディスカッションが行われました。

 16の国及び5の国際機関並びにIMO事務局から約50名が参加し、ボーキサイトの液状化及び安全対策について理解を深めました。


写真左:国際ワークショップの様子
写真右:CG報告を行う太田センター長(左)