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385<>2017/09/15<>東大安田講堂で海洋技術フォーラムシンポジウム開催<>
東大安田講堂で海洋技術フォーラムシンポジウム開催

「第三期海洋基本計画」への提言についての講演とパネルディスカッション
 
 海洋技術フォーラム(代表・大和裕幸 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所(うみそら研)理事長)により、9月12日(火)の13時30分から17時45分まで、東京大学安田講堂にて、海洋技術フォーラムシンポジウムが開催されました(日本財団の助成・後援、日本船舶海洋工学会の後援、東京大学大学院新領域創成科学研究科と弊所の協賛により開催)。
 当日は、産業界を中心に約600名が参加をし、また当シンポジウムでは、海洋基本法が制定されてから10年が経過したことを受け、来年の春に策定される「第三期海洋基本計画」に向けた政治・行政・民間・大学・研究機関が総力あげて具体的かつ強力に実行する計画が提案されました。

 冒頭で大和裕幸・海洋技術フォーラム代表が開会挨拶をした後、武見敬三参議院議員(自民党海洋総合戦略小委員会委員長)による「海洋安全保障」についての基調講演に続き、我が国における「海洋立国」に根ざした、海洋権益、海洋安全保障のための新たな貢献の可能性について、角南篤政策研究大学院大学副学長兼笹川平和財団海洋政策研究所所長のご講演がありました。また「海洋人材育成と海への国民的理解について」と題した海野光行日本財団常務理事のご講演により、国民(特に若年層)への海への理解を深める必要性を指摘するとともに、海洋技術者育成に向けた国際連携の活動状況についての報告がありました。特別講演として、浦環九州工業大学特別教授より「知られざる海の世界と歴史と技術?五島列島沖とフィリピン海の船影?」と題して、今なおフィリピンに沈む日本の潜水艦の実態等についてのお話がありました。休憩を挟み、高木健東京大学教授により「第三期海洋基本計画への提言」についてのご講演があり、冒頭の武見参議院議員の講演に加えてより踏み込んだご提案がありました。
 シンポジウム最後に開催されたパネルディスカッションでは、海洋の安全保障、海洋権益確保、また海洋産業創出と振興に加え、我が国が世界の資源エネルギー市場に参入していくための道筋について、パネリストと参加者との間で活発な意見が交わされました。
 当ディスカッションにおいては、大和裕幸海洋技術フォーラム代表がモデレーターを務め、パネリストとして、海洋権益と国際法の観点から小倉將信衆議院議員、海洋産業の観点から尾上陽一日本海洋掘削(株)常務執行役員、海底鉱物資源の専門家として加藤泰浩東京大学教授、洋上風力および再生エネルギーの観点から寺﨑正勝九電みらいエナジー(株)取締役企画本部長、また海洋産業・海洋政策全般における有識者として井上四郎海上技術安全研究所特別顧問が登壇され、会場の参加者からも活発な意見等が出されました。

会場の様子:産官学から約600名が参加
会場の様子:産官学から約600名が参加

大和海洋技術フォーラム代表による開会挨拶
大和海洋技術フォーラム代表による開会挨拶

武見敬三参議院議員による基調講演 角南篤政策研究大学院大学・笹川平和財団海洋政策研究所所長
   (写真左)武見敬三参議院議員による基調講演
   (写真右)角南篤政策研究大学院大学・笹川平和財団海洋政策研究所所長

日本財団の海野光行常務理事 司会と特別講演の二役を担当した浦環九州工業大学特別教授
(写真左)日本財団の海野光行常務理事
     (写真右)司会と特別講演の二役を担当した浦環九州工業大学特別教授

高木健東京大学教授による講演
高木健東京大学教授による講演


各パネリストによるプレゼンテーション 
各パネリストによるプレゼンテーション