プレスリリース

PRESS RELEASES

平成30年8月2日
国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所

世界初! 縦曲げ・捩り弾性相似模型船の水槽実験を公開

 国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所(所長 宇都正太郎)は8月16日(木)に、実海域再現水槽において世界初となる縦曲げ・捩り弾性相似模型船の水槽試験を公開いたします。

 近年の船舶の大型化に伴い、特にコンテナ船では甲板部の開口幅が大きくなることにより、捩り剛性が低く、捩りによる変形や振動が顕著に発生する可能性が生じています。そのため、水槽試験においても、縦曲げ及び捩りモードの固有振動数さらにはモード形状まで相似関係を持った模型の利用が必要とされています。本研究では、ウレタンを材料とした弾性模型船を製作しました。また同模型船は、バックボーンモデル等の従来の弾性模型船では実現できなかった縦曲げと捩りの相似則を同時に兼ね備えており、捩りの中心軸の位置も実船と一致しています。全体をウレタンで製作した一体型の模型船であり、こうした縦曲げ・捩りの変形モードまで相似にした弾性模型船を用いた水槽試験は、世界初の試みです。この試験により、従来の模型船試験では成しえなかった捩りに伴う影響を捉えることが可能になります。
 公開実験の当日は、不規則波斜め波中での曳航試験と、新型弾性模型を陸上にてご覧頂く予定です。

  1. 日時:平成30年8月16日(木)14:00~15:30(受付は13:30 から)
  2. 場所:(国)海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所
    東京都三鷹市新川6-38-1 本館会議室
  3. お申込み方法:※お申し込みは締め切らせて頂きました。
  4. お問い合わせ先:国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所
    海上技術安全研究所 企画部広報係 Tel:0422-41-3005 Fax:0422-41-3258
    E-mail:info2@m.mpat.go.jp URL:http://www.nmri.go.jp/

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◆実海域再現水槽とは、海技研が有する長さ80m、幅40m、深さ4.5mの矩形型の水槽です。水槽の全周囲に造波板が設置されており、規則波はもちろん、多方向不規則波を発生することができ、水面に文字を描くという繊細な制御も可能です。

写真1:実海域再現水槽

実海域再現水槽

写真2:弾性相似模型船実験風景

弾性相似模型船実験風景