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令和5年7月3日
国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所

海上技術安全研究所、次世代海洋無人機プロジェクトチームを発足

国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所(所長 峰本健正)は、海の資源探査、環境モニタリング、安全保障などにおいて近年益々重要性が高まっているAUVなどの海洋無人機分野の研究開発能力を強化するため、令和5年7月1日に次世代海洋無人機プロジェクトチームを発足させました。

四方を海に囲まれ、排他的経済水域(EEZ)を含め世界第 6 位、国土面積の約 12 倍 もの海域を有する海洋国家日本にとって、海を有効に開発・管理することは、社会経済の維持・発展に不可欠であると共に、安全保障の観点からも極めて重要です。
令和5年4月に閣議決定された第4期海洋基本計画では、我が国周辺海域を取り巻く近年の情勢の変化に対応すべく、総合的な海洋の安全保障と、持続可能な海洋の構築が基本方針として掲げられています。こうした方針に基づいて実海域で行う資源探査、環境モニタリング、監視等の任務に関して、AUV (Autonomous Underwater Vehicle、自律型無人潜水機)をはじめとする海洋無人機は、将来、その中核を担う実施手段として、益々期待が高まっています。
このように政府は、海洋無人機を海洋科学技術における重要な基盤技術の一つとして位置づけており、研究開発や実証を後押しするとともに、早期の社会実装に向け、様々な取り組みを行っています。その一環として、今期の海洋基本計画では国の海洋無人機戦略を統括するAUV戦略プロジェクトチームが総合海洋政策本部参与会議内に設置され、また、産学官連携の枠組みで、AUV戦略の詳細を検討する官民プラットフォームが立ち上げられました。
海事・海洋技術に関する我が国の中核的研究機関として、海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所は、こうした政策に基づき、これまでも戦略的イノベーション創造プログラム(SIP:Cross-ministerial Strategic Innovation Promotion Program)などで、海洋無人機等の開発・実証を行ってきたところですが、世界をリードする技術のさらなる創出に向け、今般、次世代海洋無人機プロジェクトチームを新たに発足させました。
次世代海洋無人機プロジェクトチームは、海洋無人機の研究開発において核心となる要素技術の研究開発能力を強化すると共に、組織横断的連携や外部機関との協力を強化し、様々な研究課題に対する効果的かつ機動的な研究開発の推進を通じて、研究成果の社会実装に貢献することを目指します。



海底調査に投入される海技研(NMRI)の海洋無人機群



日本船舶海洋工学会主催のシップ・オブ・ザ・イヤー2018 にて
海洋構造物・海洋機器部門賞を受賞したNMRI航行型AUV4号機


NMRI航行型AUV4号機が観測した高解像度の海底地形及び海底熱水活動


<問い合わせ先>
国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所
海上技術安全研究所 企画部広報係
Tel:0422-41-3005 Fax:0422-41-3258
E-mail:info2@m.mpat.go.jp
URL:https://www.nmri.go.jp/


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