洋上風力発電PT

OFFSHORE WIND POWER PT

本PTは、洋上風力発電のライフサイクルにおける省力化に資する研究開発等を推進するとともに、国の制度設計や産業界が進める研究開発に対し、技術的な解決策を提示していきます。また、海上技術安全研究所にて取り組んでいる洋上風力発電関連研究の成果の取りまとめ・発信を行います。




ミッション・ビジョン・バリュー

  • ミッション:

    最先端の船舶海洋工学・海洋開発のコア技術をもとに洋上風力発電の未来を明るく照らし、カーボンニュートラル社会の実現を目指します。
  • ビジョン:

    洋上風力発電のライフサイクルにおける省力化等に資する研究開発を通して、国や産業界が抱える課題に対し技術的な解決策を提示します。
  • バリュー:

    1. 日々研鑽し新たな可能性に挑戦します。
    2. 多様な個性と力をかけ合わせ新しい価値を提供します。
    3. プロフェッショナルとして解決策を提示します。

主な研究領域


  1. テーマ1:作業船の性能評価に関する研究

    • 海技研は、大規模な実験施設、高い技術力を背景に、洋上風力発電の設置、維持管理で必要となる作業船に関する様々な研究を実施しています。
    • 洋上風力発電アクセス船(CTV: Crew Transfer Vessel)から洋上風力発電施設への乗り移り評価手法の確立を目指し、水槽試験及び数値計算に関する研究を実施しています。
    • 水槽試験、数値計算、海気象データベースを用いて作業船の性能評価手法を構築します。

    各種作業船に関する水槽試験および数値計算

    全球の風と波のデータベース(GLOBUS)

    デミハル間の干渉を考慮した双胴型作業船の流体力計算プログラムの開発


  2. テーマ2:検査の省力化手法の開発に関する研究

    • 浮体式洋上風力発電施設の浮体・係留システム等は、法令により5年に1回の定期検査、その間の中間検査を行うこととされています。
    • 本PTは、安全性と経済性合理性の両立に向け、点検の省力化につながる手法の開発を研究開発に取り組みます。水槽試験・実海域試験等における検証を通して、浮体式洋上風力発電の低コスト化にも貢献します。
    • 浮体位置のモニタリングによる係留索の異常検知技術を開発し、検査の省力化を目指します。

    水槽試験

    試験のレイアウト

    さまざまな風向における、係留状態と浮体位置の関係


  3. テーマ3:材料・素材に関する研究

    • 浮体式洋上風力発電施設を計画通りに運用していくためには、基礎となる浮体の構造健全性を保つ必要があります。
    • 本PTでは、浮体の補修技術や強度向上技術、あるいは腐食検知技術などの材料や素材に関する分野から構造健全性を支える研究・開発に取り組んでいきます。
    • 試験体を試作、性能向上効果を確認し、実用化のための施工・設計の基準化を目指します。

    CFRPによる浮体構造の補修技術の開発

    ※ CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics: 炭素繊維強化樹脂)


  4. テーマ4:ライフサイクル評価に関する研究

    • 浮体式洋上風力発電は、浮体式基礎・係留システム・アンカーから構成され、その組み合わせは100を超えます。どの組み合わせが安全性・信頼性・経済性の点で優位なのかはわかっていません。
    • 設計・製造・施工・運転保守の一連の工程をとおして、多様なコンセプトの特徴を評価する枠組みを構築することが重要。評価指標として、コストやタクトタイムがあげられます。
    • 浮体の特徴を明らかにするための指標を導入し、評価の枠組みの構築を目指します。

  5. テーマ5:国・産業界から求められる専門的知見による技術協力・成果発信

    • これまでの研究活動で培った経験をもとに、国の政策や日本の海事産業の競争力強化、人材育成を技術面で支援しています。
    • 国の制度設計の有識者委員、公開実験等による成果普及と発信を行っています。

    令和6年度の浮体式洋上風力発電小型模型の水槽実験の様子


トピックス

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国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所
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