三鷹市立第三中学校の生徒5名が職場体験
三鷹市立第三中学校の平成21年度の職場体験の一環として、11月4日、5日、同中学校の2年生5名が当研究所を訪問しました。研究者と過ごすことで、研究者を知ってもらい、また、科学の世界に関心を深めてもらうためのメニューを設定しました。
<初日>
マイコンで動く魚ロボットを研究者の指導で作っていただきました。
発砲ウレタンの魚本体に、プラスチック板の尾ひれを付け、その尾ひれはマイコンで制御されたサーボモーターによって動くロボットです。
電池ボックスやサーボモーターの配線は、ハンダ付けで行いました。サーボモーターとマイコンは木枠で固定。魚本体は抵抗が少なくデザイン性のあるものを、生徒たちは仕上げていきました。
完成し、水に浮かべ、動作を確認した後、パソコンを使ってマイコンのプログラムを自分の好きな動きに設定しました。
ハンダ付けやマイコンによるプログラム書き換えなど、初めて経験する生徒がほとんどでした。皆、積極的に取り組んでいました。
魚ロボットの製作では、魚の複雑な動きも、動きを分解していくと単純な動きになることを理解してくれました。
<2日目>
化学分析に取り組みました。基礎的な分析法である、薄層クロマトグラフィー(TLC)分析法によって、サインペンのインキを分析しました。
黒と紫のサインペンは、単色ですが、それを分析していくと様々な色が含まれて黒や紫になっていることが分かります。
分析には分離が重要であることを理解していただきました。魚ロボットでも、分解し単純な動きを組み合わせることで、複雑な動きを再現することができることを理解していただきました。分離、分解が重要なことを分かっていただけたと思います。
分析では、電子顕微鏡も体験していただきました。生徒たちが持ち寄った試料を電子顕微鏡でみるもので、電導性がないものにプラチナコーティングした後で観察しました。
光学顕微鏡は経験していますが、電子顕微鏡で見るのは皆、初めてだったこともあり、興味深く観察していました。
1:木枠でマイコン、サーボモーターを収容する場所をつくる
2:生徒たちが製作した魚ロボット
3:魚ロボット
4:マイコンのプログラムをパソコンで変更する
5:ピンクのオーロラのような現象をみせるプラチナコーティングを見る。
5-2:プラチナでコーティング
6:電子顕微鏡で観察