地域交流

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三鷹市立第三中学校の生徒4名が職場体験


 三鷹の森学園「三鷹市立第三中学校」の平成22年度職場体験の一環として、10月27日、28日、2年生4名が当研究所を訪問しました。科学の世界に関心を深めてもらうためのメニューを設定しました。
 初日は「マイコンで動く魚ロボット」の製作、2日目は「物の分析、電子顕微鏡」の体験です。科学的な視点を持ってもらうことができます。


<マイコンで動く魚ロボットの製作>

 発泡ウレタンの板を2枚または3枚で魚本体、推進力にはプラスチック板の尾ひれを使った魚ロボットの製作をしました。尾ひれは、マイコンで振れ幅、毎分の振れ数を制御できます。


 研究者の指導の下、マイコンによりサーボモータを制御する回路をハンダで結線し、次に、発泡ウレタンで魚本体を製作していきました。研究者が事前に製作した魚ロボットを参考に、生徒4人は自分の思い描くデザインで魚本体を製作しました。


 ロボットを組み立てると、水に浮かべ、動作を確認します。ヨットのセンターボードのような背びれがあると、うちわをあおぐような背びれの動きが推進力に変わることが分かります。動作確認の後、パソコンを使ってマイコンのプログラムを書き換えながら、調整していきました。


 魚ロボットの製作では、小さな部品や板(発泡ウレタン、プラスチック)を組み合わせていくことで、見た目に複雑なものができることを学んでいただきました。


<分離して分析、電子顕微鏡>

 研究者が分析とは何か、分析がなぜ必要なのかを説明した後、インクと葉っぱから抽出したクロロフィル(葉緑素)の分析を経験しました。基礎的な分析法であるペーパークロマトグラフで分析しました。一色に見えるものでも、様々な色が混ざり合っていることが分かります。


 光で分析することも経験しました。コーラを水で薄め、水と変わらない透明になっても、含んでいる成分は水と異なります。それをプリズムで分光していくと、その違いか分かります。何故分かれるのかを研究者が説明し、吸光光度計を用いて、目では見えない違いを観察しました。


 電子顕微鏡で花粉を見てもらいました。光学顕微鏡で物を観察することはあっても、実際に電子顕微鏡に観察するのは皆、初めての経験でした。液体窒素(マイナス196℃)に葉っぱをつけての観察も行いました。


研究者の指導で工作

ハンダで回路を結線

水槽で動作を確認

パソコンでマイコンの設定を変更

水槽で試験

食堂で研究者と昼食を共に

研究者が分析の必要性を説明

ペーパークロマトグラフで分析

電子顕微鏡で花粉を観察

初めての液体窒素