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令和5年6月13日

 日本マリンエンジニアリング学会から今井上席研究員らが論文賞、福田研究員らが技術賞を受賞

5月26日に開催された公益社団法人日本マリンエンジニアリング学会の第59期定時総会において、環境・動力系の今井上席研究員、高木グループ長、川内主任研究員が論文賞を、福田研究員、林氏、西尾主任研究員、高橋GHG PT長、益田系長が技術賞を受賞しました。

    1.日本マリンエンジニアリング学会・論文賞

    受賞論文題目:天然ガスパイロット燃料着火方式における着火・燃焼特性に関する基礎研究
           - パイロット燃料の噴射パラメータがメタン-空気予混合気の着火・燃焼特性へ与える効果
    著者:今井康雄,高木正英,川内智詞(環境・動力系)
    内容:喫緊の課題である温室効果ガス削減のために,有用な手段の一つとして二酸化炭素排出量が少ない天然ガスの利用が挙げられる.エンジンシリンダ径の大きい舶用機関では,軽油や重油といった液体燃料を少量噴射し,その自己着火を利用したパイロット燃料着火方式が採用されているが,本研究では,パイロット燃料の噴射特性(噴射圧力,噴射期間,分割噴射)が,天然ガスの主成分であるメタンと空気の予混合気への着火・燃焼特性へ与える効果について調査した.その結果,噴射圧力,噴射期間および分割噴射によって生じるパイロット燃料の混合気形成の違いから,可視着火時間や着火位置,そして燃焼期間等に与える効果やその影響度を明らかにした.



5月26日に執り行われた論文賞表彰式にて、
(左から)木下会長、今井上席研究員、高木グループ長、川内主任研究員

    2.日本マリンエンジニアリング学会・技術賞

    受賞技術資料題目:バイオ燃料の持続可能性基準, LCA評価法および各種認証についての調査
    著者:福田 哲吾(環境・動力系), 林 利昭(元:環境・動力系),西尾 澄人,高橋 千織,益田 晶子(環境・動力系)
    内容:GHG削減要求にバイオ燃料は有望であるが,従来のバイオ燃料は農地作物から最も多く生産され,消費増大には地球規模での農業の拡大が必要であり,追加の炭素排出量が増加し真の再生可能エネルギーとなるかの持続可能性の問題がある.そこで,廃棄バイオマスを利用するバイオLNGやバイオメタノール等のe-fuelと呼ばれる先進的なバイオ燃料が検討されている。 この調査では,主にEUの再生可能エネルギー指令EU Renewable Energy Directive 2018/2001/EU(EU RED II)を参考に,バイオ燃料の持続可能性基準を調査し,各種バイオ燃料の原料作物の栽培から燃料の製造・使用までのライフサイクル評価(LCA評価)の例を挙げると共に,各種認証制度の概要を調べ,バイオ燃料の製造者,使用者や政策決定者の為の参考資料としてまとめた.


5月26日に執り行われた技術賞表彰式にて、
(左から)木下会長、福田研究員、西尾上席研究員