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令和5年6月21日

 白石主任研究員、新川主任研究員、澤田研究員、金子研究員がターボ機械協会からターボ機械協会賞(論文賞)を受賞

当所の白石 耕一郎主任研究員、新川 大治朗主任研究員、澤田 祐希研究員、金子 杏実研究員が、2023年5月19日に開催されたターボ機械協会総会講演会(九州大学伊都キャンパス)において、ターボ機械協会賞(論文賞)を受賞しました。

受賞論文:差分進化法を用いた舶用プロペラ翼形状の多目的最適化, ターボ機械, 第50巻, 第12号, 2022年12月.

受賞者:
白石 耕一郎(海上技術安全研究所流体設計系)
新川 大治朗(海上技術安全研究所流体設計系)
澤田 祐希(海上技術安全研究所流体設計系)
金子 杏実(海上技術安全研究所流体設計系)
金丸 崇(九州大学大学院工学研究科)
安東 潤(九州大学大学院工学研究科)

論文内容:本研究では、プロペラ翼形状最適化の高度化を目的として、一様流中でのプロペラ効率、キャビテーション面積、そして、目標スラスト差の3つの目的関数を取り扱うプロペラ翼形状の多目的最適化手法を開発しました。本手法によって、プロペラの作動点を変化させずに、プロペラ効率とキャビテーション性能を両立させた優良なプロペラ翼形状を探索することができ、また、多目的最適化手法として、探索性能が高い進化的アルゴリズムとして注目されている適応型差分進化法を用いることで、短時間での優良解の探索を可能にしています。そして、749総トン型一般貨物船用プロペラを対象にプロペラ翼形状の多目的最適化計算を行い、開発した手法によってプロペラ効率、キャビテーション性能、そして目標スラスト差に優れた翼形状を探索できること確認しました。最終的に、得られた優良プロペラの模型プロペラを用いて水槽試験を行い、優良プロペラが原型プロペラよりも性能が向上していることを確認し、開発した多目的最適化手法の有効性を示しました。



左から新川主任研究員、澤田研究員、白石主任研究員、金子研究員



最適化を行った優良プロペラと原型プロペラの性能比較
(左:プロペラ効率、右:キャビテーションパターン)