お知らせ

NEWS

令和7年7月22日

流体設計系 澤田祐希研究員、新川大治朗主任研究員らが
JapanVis2025アートコンテストにて金賞を受賞

流体設計系 澤田祐希研究員、新川大治朗主任研究員らが可視化情報学会JapanVis2025アートコンテストにて”金賞”を受賞いたしました。
受賞作品 : 「どちらに旋回しているように見えますか?」
可視化情報学会 JapanVis2025 アートコンテスト
  https://www.vsj.jp/eventdetails/art_contest2025.html
著者 : 澤田 祐希 (海上技術安全研究所)
新川 大治朗 (海上技術安全研究所)
白石 耕一郎 (海上技術安全研究所、研究当時)
概要 :

受賞作品は、海上技術安全研究所の大型キャビテーション水槽にて、翼端部が透明な模型翼型を用いてシャドウグラフィを実施した際に、高速度カメラで撮影された映像の一部である。模型翼型の翼端からチップボルテックスキャビテーション(以下、TVC:Tip Vortex Cavitation)が発達していく様子を捉えており、翼端渦の周囲に小さな気泡のキャビテーションが発生し、それらが連なることでTVCが成長していく様子が確認できる。TVCは渦として旋回しながら発生するが、映像は影絵であるため、右回転・左回転の判別が視覚的に困難である。実際には、撮影側が翼の負圧面に位置しており、翼端渦は上流側から見て時計回り(右回転)に旋回しており、TVCも同様に右回転で発生している。

アートコンテストでは、本作品の現象および撮影に至った研究経緯についてプレゼンテーションを行い、学会会員による当日投票により芸術的に優れた可視化作品として高く評価され、金賞を受賞するに至った。


本作品は、JSPS科研費JP22H01708の助成を受け、キャビテーション気泡核分布推定技術向上のため、シャドウグラフィによるキャビテーションの気泡核分布計測を実施した際に捉えたものである。シャドウグラフィは計測対象の背景方向から照明を照射することで、粒子画像を影絵として撮像する手法であり、影絵となった粒子画像は画像解析により容易に気泡情報を取得することが可能である。


研究課題番号:JP22H01708
研究名:“照度差ステレオ法と深層学習を用いたプロペラキャビテーションの気泡径分布推定法”
研究代表者:白石 耕一郎

左が澤田研究員、右が新川主任研究員

賞状