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令和元年9月5日

稲葉祥梧研究員が「海のプロフェッショナルのミニトーク」で講演
横浜港博物館で「水中ロボット」の世界を紹介!

2019年8月6日(火)から夏休み期間中の約3週間にわたり、横浜・みなとみらい博物館で開催されていた「海のプロフェッショナルのミニトーク」において、8月10日(土)海洋先端技術系の稲葉祥梧研究員が「私が水中ロボットを仕事にするまで」と題した講演を行いました。稲葉研究員は、自身が海上技術安全研究所(海技研)の研究員を目指し「水中ロボット」の研究に打ち込むまでの過程や、その研究成果を競う世界深海探査の日本代表チームとして、国際的コンペティション「Shell Ocean Discovery Xprize」に出場し、見事準優勝に輝いた苦労話などを参加した皆さんに説明しました。

深海3800mの世界にワクワク!目から「ウロコ」

稲葉研究員は冒頭、地球の約3分の2は海に覆われ、深海は「3800mにも及ぶ未知の世界」であることを紹介し、その距離は、横浜のシンボルである71階建てランドマークタワーの13個分に当たるとの説明で、子供達の関心を引きつけました。そうした未知の世界で人間の代わりに活動し、深海に眠る様々な資源探査を行い、潜在的可能性を探る自律型水中ロボット(AUV、Autonomous Underwater Vehicle)を紹介し、海技研ではこれまで5台にわたるAUV開発を行い、海底地形の調査にも貢献してきたことを説明しました。また稲葉研究員は、現在、博物館に展示されている5台の水中ロボット(模型)が、それぞれ担当する仕事によって、形が異なるということを紹介し、参加した子供達は目を丸くし話に聞き入っていました。


世界コンペで準優勝までの3年間の軌跡やAUVの「未来像」への夢も!

稲葉研究員は続いて、自身がメンバーである「Team KUROSHIO」が、深海マッピングの国際コンペティションで準優勝するまでの3年間の活動や、自身が「沈没船」の研究を契機にプロの研究者となるまでの軌跡を振り返りながら、「水中ロボットの世界」がさらなる可能性を秘めていることに言及しました。特に受賞に至っては、チームを構成する産官学のいろいろな専門家の方々やスポンサー企業との協働で勝ち取った成果であると説明し、「将来的には飛行機が隊列を組んで飛行するように、AUVも隊列を組んで水中を自由自在に調査し効率化できるようしたい」と意気込みを語り、多くの方々の関心を集めました。


展示されたAUV・ASV模型と稲葉研究員

展示されたAUV・ASV模型と稲葉研究員

大人~子供まで「水中ロボ」ファン参集!

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