プレスリリース

PRESS RELEASES

令和7年3月31日
国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所

400m水槽リフレッシュ稼働
-研究開発拠点として我が国海事産業の国際競争力強化に貢献-

国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所(所長 峰本 健正)の400m水槽リフレッシュ工事が完了し、始走式を行いました。
400m水槽のリフレッシュ稼働に伴い、我が国海事産業の実海域実船性能での国際競争力強化に貢献して参ります。

国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所(所長 峰本 健正)の三鷹第二船舶試験水槽(長さ:400m、幅18.0m、深さ:8.0m、昭和41年竣工、以下「400m水槽」)で行ってきたリフレッシュ工事が完了し、始走式を行いました。
今回の400m水槽リフレッシュ工事では、老朽化した水槽の補修の他、消波板の更新、トリミングタンク水門の更新を行いました。曳引車の運転自動化に加え、消波板の昇降、水門の昇降を電動化したことで、より広範囲に水槽試験の自動化を可能としました。これにより、工事前に対して試験効率が向上するだけでなく、試験品質(精度)も向上し、さらに将来の自律化・無人化試験が可能となります。
リフレッシュ稼働する400m水槽による曳航試験と、数値シミュレーション・実船モニタリングデータ解析を組み合わせた研究開発に取り組むことにより、船舶分野からの温室効果ガスの排出削減に貢献していくとともに、実海域実船性能の向上の研究開発拠点として我が国海事産業の国際競争力強化に貢献して参ります。

400m水槽は令和7年4月19日(土)に行う研究施設一般公開(事前登録制   https://www.nmri.go.jp/event/open_house.html )にて公開します。


(解説)
  • 400m水槽:曳航水槽では国内最長で、世界一となる断面積(幅18.0m、深さ8.0m)を有するため、閉塞効果(ブロッケージ効果)が最小となり、高精度な試験が実施可能。
  • 消波板:模型船の曳波、造波した波浪を消すための装置で、水槽端部、側面に設置する。
  • トリミングタンク:模型船の喫水・トリムなどのバランスや重心を調整するために水槽端部に設置する小型の区画。水門を設け水槽本体と仕切ることができる構造とする。
  • 曳引車:水槽内で模型船を曳航し、模型船に働く抵抗、プロペラ推力・トルク等の計測を行うための装置。水槽脇に設置されたレール上を電動モーターで走行する。
写真1 工事の様子

写真1 工事の様子

写真2 リフレッシュ工事完了後

写真2 リフレッシュ工事完了後

写真3 始走式の様子

写真3 始走式の様子

写真4 始走式の様子

写真4 所長挨拶

写真5 旧400m水槽水の注水

写真5 旧400m水槽水の注水

写真6 曳引車始走

写真6 曳引車始走

<問い合わせ先>
国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所
海上技術安全研究所 企画部広報係
Tel:0422-41-3005 Fax:0422-41-3258
E-mail:info2@m.mpat.go.jp
URL:https://www.nmri.go.jp/

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