耐航性能研究グループ

SEAKEEPING PERFORMANCE RESEARCH GROUP

耐航性能研究グループでは波の中での船の運動に関する研究を軸に、船舶の転覆・沈没事故の解析や、平水中や波浪中での船体運動の推定、損傷時の浸水及び運動推定、フリーク波の発生メカニズムと船舶への影響等に関する研究を行っています。
これらの研究に伴う実験として実海域再現水槽や中水槽での拘束模型試験、自由航走試験などから実船の実海域試験に至るまで様々な試験を実施しています。
実験と並行して数値計算による推定法の開発も行っており、実験と数値計算の両面から船舶の事故防止に向けた取り組みを行っています。


メンバー

◎はグループ長


研究紹介

試験水槽における造波手法の研究

実海域再現水槽は全周に382機の造波装置を設置しており、それぞれの造波装置の動きを細かく制御することで水面上の思い通りの点を盛り上げ、文字や模様を描くことができます。 動画では水面上の一点に波を集中させた「集中波」と新元号の「令和」の文字を描いた様子をご紹介します。


流体解析ソフトを用いた遊漁船の波浪中運動計算

高速旅客船や漁船等が波浪中を高速航行すると激しい船体動揺が発生する場合があります。
耐航性能研究グループでは危険事象の把握のために模型試験に依らない運動推定手法の検討を行っています。
動画では海上技術安全研究所 CFD研究グループで開発されている流体解析ソフト「NAGISA」を用いた遊漁船の波浪中運動計算をご紹介します。
(本計算は「半滑走型高速船の斜め向波中における実験手法及び時系列計算法に関する研究」で実施しました。)


研究課題と成果

    重点研究及び基盤研究

    1)新形式客船及び貨物船の損傷時安全基準に関する研究

    2)安全運航と海難事故防止に必要な技術開発及び基準化に関する研究

    3)走錨防止支援システムに関する研究

    4)無人運航船の安全性評価手法の研究

    5)半滑走型高速船の斜め向波中における実験手法及び時系列計算法に関する研究


    科学研究費助成事業

    1)曳航時の3次元動的索張力を考慮した多方向不規則波中での直接復原性評価

    2)損傷浸水事故時における旅客船の安全帰港シミュレーション手法の構築

    3)複数の材質で構成する曳索に働く動的索張力を考慮した船舶曳航計算法

※ これまでの研究課題と成果に関する詳細情報はこちら

その他

海難事故解析センター